「震度7が残した108の教訓」2003.1.20

  1.枕元、足元にガラス片が散乱しているか、確認しろ。

  2.家の中でスリッパを履く癖をつけろ、寝る時も枕元に置け。

  3.寝る時、眼鏡はハードケースにいれておけ。

  4.揺れて家具の転倒から家人の身を守る為、覆いかぶさるときでも下の人が動ける程度の余裕を取れ。

  5.何も倒れて来ない空間に座り込め。

  6.枕元にライターか懐中電灯をおけ。

  7.薄型冷蔵庫は倒れる。

  8.深呼吸して「さて、どうする」と声を出せ。

  9.玄関に行けるものなら、ためらわず靴を履け。

 10.トイレも安全でない。

 11.見える範囲で外を見て、煙・炎を確認しろ。

 12.携帯ラジオを用意しろ。

 13.逃げる前に、なんでもいいから服を重ね着しろ。

 14.例え10メートルでも家族と離れるな。

 15.隣人の戸を叩け、隣人と話をしろ。

 16.窓を開けるようなどと考えるな、震度7なら施錠した窓も全開する。

 17.陶器のコップはなくなる、紙コップを用意しろ。

 18.携帯コンロを用意しろ。

 19.逃げ出す前に誰でもいいから、一人に自分の無事を連絡しろ。駄目ならすぐあきらめろ。

 20.冷蔵庫を確認してコンセントを入れろ。冷蔵庫は貴重なスーパー。

 21.マンションの上層部に住んでいるなら、すぐ飛び出さず様子を見ろ。火事もなくミシミシと音もしないのなら落ちつけ。

 22.慌てて階段を降りるな。余震で振り落とされる。

 23.火が出たら逃げろ!逃げろ!

 24.エアコンは降ってくる。

 25.寝室に箪笥は置くな、どうしても置くのなら耐震器具をつけろ。

 26.必ず軍手をしろ。

 27.地震後、家で寝るのなら物が倒れて来ない場所(玄関先)で寝ろ。

 28.水道をひねり、水の出を確認しろ。

 29.鍋、釜、ペットボトル等あらゆる物に水を溜めろ。

 30.ガス臭がしないのなら電気をつけろ、光は気が落ちつく。

 31.高価なグラス、陶器は買うな。10秒でゴミになる。

 32.歩道には段差、路面には穴が空いている。

 33.自動販売機は早い者勝ち。

 34.家族で避難場所、集合場所を決めておけ。

 35.避難所までの道は幾通りも調べておけ。道は遮断され通れなくなる。

 36.避難するなら1分でも早くしろ。避難所はすぐ一杯になり、通路や玄関で寝ることになる。

 37.避難準備の最中でも、外の確認は怠るな。

 38.できるだけ大勢で行動しろ。

 39.大きなバックにパン・菓子などなんでもいいから食べ物を入れて持て。

 40.梅干し・のりがあれば、配給のおにぎりにも味がでる。

 41.避難する時、毛布と布団は必ず持ち出せ。避難所の床は冷たい。

 42.貴重品は諦めろ。火事でもないかぎり、いつでも取り出せる。

 43.どうしても貴重品を持ち出したいなら、枕元・耐火金庫へ。

 44.隣人は心強い味方。例えばどちらかがラジオを持っていれば十分。

 45.ラジオ・懐中電灯は、電池サイズが単1・単3のものは買うな、サイズの違うものを買え。売れ残りは他のサイズだ。

 46.避難所は配給が一番最初に手に入る。

 47.老人・子供を優先しろ。非常時でも人の道を忘れるな。

 48.一戸建てならすぐ家から飛び出せ。隣人より我が家が先に倒れると思え。

 49.家が焼失・倒壊なら、一日でも早く肉親・知人宅へ。

 50.避難したら、髪の毛には毎日クシをいれて、地肌に空気を入れるといい。

 51.避難所は情報も最初に入る。

 52.地震後数日は、水と食料を背負え。いつまた地震が起きるか判らない。

 53.予備のガスボンベを買え。

 54.日頃から紙製の皿・コップを備えておけ。

 55.非常用の持ち出し袋は玄関先に吊るせ。押し入れ・居間においても無駄。地震後は1メートルも動けないと覚悟しろ。

 56.子どものいる人は、子ども用の靴も入れておけ。

 57.余震が怖い。家の片付けは日中済ませ、避難所に戻れ。

 58.家を離れる時はブレーカーを落とすな。コンセントは冷蔵庫を残して全部抜け。

 59.女性はセイリ品を用意しろ。下着が汚れない。

 60.服は多めに着ろ。一度体を冷やすとなかなか温まらない。

 61.二段ベッドは地震に強い(移動はするが、倒れない)>

 62.地震後数日は片付けで家に戻る時も、避難所に居場所を残して戻れ。

 63.精米はトギ水がいる、胚芽米を食べろ。

 64.水・食料の確保は、とにかく並べ。被災地での最大の仕事は並ぶこと。

 65.インスタント麺のカップは捨てるな。どんぶり、便器に使える。

 66.インスタント麺も水がなければ食べられない。水は貴重、カップ焼きそばなど論外。

 67.大便は新聞紙の上でして包み、コンビにのビニールに入れて密封しろ。

 68.電話番号はできるだけ記憶しておけ。手帳、バックは探せない。

 69.携帯電話は重宝。

 70.予備の電池は買っておけ。

 71.学者の言う事は信用するな。地震予知もできないのに、余震など判らない。

 72.ラジオはNHKより地元局を聞け。地元に必要な情報が入る。

 73.避難所での話は輪に入り、できるだけ情報を手に入れろ。

 74.テレビ、ラジオ以外の情報はあてにするな。被災地ではデマが飛ぶ。あそこに水・食料がある、の多くはデマだと思え。

 75.しょっちゅう水を手に入れてくる人に注目しろ、情報の入手が早い証拠だ。

 76.子どものオムツを持ち出せ。

 77.お尻拭き用濡れティッシュも持ち出せ。

 78.屋根があり生活できるなら、交通網をチェックしろ。交通機関はみるみる回復する。慌てれば、人の殺到パニックに巻き込まれる。

 79.自衛隊はあてにするな。すぐには来ない。

 80.民間人は最高のボランティアである。

 81.風呂の残り湯は捨てるな。

 82.水用のポリバケツを買っておけ。

 83.ゴミ用のビニール袋を用意していけ。

 84.キャリアカーを変え、軽量のものがいい。

 85.ゴミ用ポリバケツの中に、ゴミ用のビニール袋をセットして、キャリアカーで配給所まで運んで、それに水を入れる。一度に楽に大量の水が運べる。

 86.風呂桶の中に段ボールで区切りをつくり、それにビニールに入れた水を入れる。

 87.蓋のない容器はみずを入れて風呂場に並べろ。水がこぼれても床が濡れない。

 88.洗顔後、歯磨き後、家事後の汚水は、詰まる物がないかぎりトイレのタンクにいれろ、一滴の水も無駄にするな。

 89.お茶のパックも水の節約には必要。

 90.湯沸しポットを買え。

 91.雨が降ったら、地割れ、地滑りを警戒しろ。

 92.雨なら軒先に汚れた皿・コップを並べろ。飲料水にはならないが、汚れは落ちる。

 93.汚れた皿もラップを巻けばキレイな皿になる。

 94.倒れた家具を元に戻そうとするな。同じことの繰り返しだ。

 95.L字型でなくとも、金具・ワイヤーで家具を固定できる。

 96.アルミ箔鍋インスタント麺は、容器を鍋に使える。

 97.最高の援助者は大手スーパー、個人、自治体の順である。

 98.冷凍食品はストックしておけ。レンジを使用するものより、お湯で温めるものの方がよい。

 99.政府など行政の援助はあてにするな。

100.病人用の清拭剤を買え。

101.水なしで洗えるシャンプーを買え。

102.洗剤は、おしゃれ着洗い用の発泡性の低い物を使うと、水を節約できる。

103.液状歯磨きも発泡性は低い。

104.細かな時間の経過を気にすることなど、被災地では無意味だ。

105.ライフラインで復旧する順は、電気、水道、ガスで、電気は一番早い。

106.液状化現象の埃・瓦礫の処理で、防塵マスクが必要になる。

107.娯楽番組で気分を紛らわせろ。緊急情報はテロップでいつでも流れる。

108.自転車は最高の移動手段。

宮城県沖地震:

 1978年6月12日、28人の尊い命が。あれから24年、宮城県はここ200年の間にM7以上の地震が11回あり、26〜42年周期で発生しており、今後20年以内に大地震の起こる確立がきわめて高い。

阪神淡路大震災:

 1995年1月17日、実に6,400人にのぼる人名が犠牲となった。

本教訓の出展元

 青葉地区婦人防火クラブの研修会で、地震対策「震度7が残した108の教訓」(阪神地震を体験した作家・荒尾和彦氏)の貴重な話しがあり、K町内会の回覧版で周知されていたものです。「著作権に抵触しない」と判断し掲載 させていただきました。

                                               2003年1月20日 HANDA

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